ほのぼのらいふ

立教大学で映像と身体について学んでます。演劇やってます。日々ぞっこんです。

一番楽しくてつらい、正直に生きるということ。

 

私は自分という人間がそんなに好きじゃない。

 

 

中高時代は特に嫌いだった。

 

他の人に「それは違うよ」とか

「ちょっとずれてるよね」とかって言われるのが怖かった。

 

一般常識の線はどこなのか

それを常に探しながら型にはまってはみ出さないように抑えていた部分が多かったように思う。

 

小学校高学年くらいから、外面を飾って周りの顔色を伺いつつ過ごしてきて

高校生になって自分の本当の中身との間のギャップに追いつけず

すべてをめちゃくちゃにぶっ壊してしまったことがある。

 

当時は本当に四六時中、まわりの人みんながただの他人に思えて

自分ひとり丸裸で言葉の嵐の渦の中に放り込まれている気分だった。

 

 

大学に入ってからも、他人の視線を気にしてしまうのは変わりがなくて

なかなか正直に気持ちを吐くことができなくて。

 

正直に生きるって

すごく勇気がいるし大変なことだと思う。

 

指標は自分の中にしかないし、結局最後に判断を下すのは自分だから。

 

これまでの既存の価値観で

誰かの考えにしがみついているほうが

ずっとずっとラクなんだ。

 

 

その場では。

 

どんどん、どんどん、どんどん

いらいらもやもやが餌を与えられて大きく育っていく。

 

でも心なしか

最近はそれがあんまりない。

 

いいことなんだけど

どうしてだろう、何が原因だろう

とずっと頭の隅に引っかかっていた。

 

 

 

そんな私は昨日、新たにとても素敵な人と出会った。

 

ユーモラスで

自分をしっかり持っていて

人の気持ちをつかんで動かせる

とても魅力的な人。

 

 

その人物とは、秋学期のR&Wの男の先生である。

 

Kazって呼んでとおっしゃっていたので、そう呼ばせていただきます。

 

彼は授業開始からしばらく「僕はイスラエル人と日本人のハーフで」「日本語はあんまり得意じゃなくて」といった内容のことを英語でペラペラしゃべっていました。

 

三十分くらい経った頃だったかしら

みんなでちょっとゲームもしたりして

今期はこんな感じかあ、なんだか楽しそうでよかったなあ

とぼんやり思っていたところで、Kazが突然のカミングアウト。

 

 

「実は僕、ばりばりの関西人やねん」

 

非常に流暢で綺麗な日本語で。

 

もうね、みんなびっくり。

二十人全員、三十分ずっとすっかり騙されてました。

 

そんなチャーミングでユーモア満載のKazだけど、自分のやりたいことを実際にきちんと行動に移して、自信の根元になりうるオリジナルの価値観を持ってる。

 

英語を学生に教えて

作曲の仕事をして

NPO法人の団体として海外で活躍して。

 

「いつ、何がきっかけで、どうしてその人の興味がそっちに行くのかなんて誰にもわからないんだから、自分がやりたいことをとことんまでやればいい」

 

大事なのはきっかけと理由。

 

逆にそれがない段階である物事に取り組んだところで、気持ちが中途半端なんだからさっぱり意味がない。

 

 

「先生」っていう立場の大人から、面と向かって

やりたいことに没頭していい

と言ってもらえたことは

まるで私の心の奥深くをぽうっと照らしてくれたみたい。

 

 

正直に生きることへの恐怖に打ち勝つ、

 

圧倒的きっかけと理由。

 

 

自分を持っている人は、セットで必ずこれを持ってる。

 

否、これを持ってるから自分を持ってるんだ。

 

最初はきっと既存でもいい

誰かの手を借りて

助けてもらいながら

次第に自分ならではの道を絞っていく。

 

現にそうやってヒトは進化してきたしね。

 

なんとかしてやりたいことを成し遂げようとする貪欲さによって、人は己を愛するのだと思った。

 

 

だってすべて、他の誰でもない自分のためだもの。

 

誰がどうとか、知ったこっちゃないんだもの。

 

 

欲望が自己愛を生み

自己愛が唯一の価値観を生み

それが正直に生きることに繋がる。

 

 

ふう、壮絶な連鎖だなあ。

 

この人間の生臭さ溢れてる感が、私はとてもしっくり来ました。

 

いまの私はきっかけと理由を持っている。

打ち込めるものがある。

貪欲になれるものがある。

だから最近は、これまでのようなストレスが溜まらなかったんだ。

 

 

すごくスッキリした。

 

 

もちろん自分の好きなことだからこそ

うまくいかないことのほうが多いし

つらいって思う障害だってかくさんある。

 

 

だから、乗り越えたときに喜びが二倍になる。

 

心底、楽しいと思える。

 

 

最高じゃないか。

 

 

 

そんな贅沢の中で

これから一生付き合っていく自分という存在を

もっともっとずっと誰より愛してあげられたらなと思う。

 

そんなふうに思った一日だった。

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